広島県では2025年、熊(ツキノワグマ)の目撃・出没情報が相次いでおり、人身被害も発生しています。
広島市安佐南区や北広島町をはじめ、県内各地で出没が報告され、住宅地近くでの目撃も増加傾向です。
本記事では、
【2025最新】広島県の熊(クマ)生息地と目撃・出没情報まとめ
と題しまして、広島県における熊(ツキノワグマ)の生息地、最新の目撃・出没情報、そして遭遇時の対処法について詳しく解説します。
広島県の熊(クマ)生息地について

西中国山地に生息するツキノワグマ
広島県に生息している熊(ツキノワグマ)は、島根県・山口県にまたがる西中国山地を中心に分布している「西中国地域個体群」です。
この個体群は他の地域から孤立して分布しており、環境省により「絶滅のおそれのある地域個体群」として指定されています。
かつては個体群の存続が危機的な状況でしたが、狩猟が禁止されたことにより、近年では生息数および分布域ともに安定した状態となっています。
2020年に実施された3県共同の頭数調査では、推定生息数が1,307頭(中央値)で、767頭から1,946頭の間と推定。
日本各地の熊(クマ)の頭数が増えていることからも、2025年現在では広島県のツキノワグマも増えている可能性があるでしょう。
生息域の拡大傾向
第1回調査(1998~1999年)の恒常的分布域は約5,000km²でしたが、第4回調査(2014~2015年)では約8,000km²と、約1.6倍に拡大しています。
2020年度の調査では、前回と比べて200km²広がり8,200km²となっており、生息数は増加傾向でした。
2025年時点ではさらに増えていると考えるのが自然です。
そして、この生息域の拡大により、農耕地や人家周辺への出没が増加し、地域住民との間に軋轢が生じています。
とくに、県北部の北広島町、庄原市、三次市などでは、山と人里が近接しているため、クマの出没が多く報告されています。
広島県の熊(クマ)出没・目撃情報(2025年最新)
2025年も広島県内では熊(クマ)の出没・目撃情報が後を絶ちません。
広島県警や各市町村の発表内容・現地報道をまとめると、下記のような事例が確認されています。
2025年の主な目撃・出没事例
●6月15日 府中町山田5丁目:ツキノワグマらしき動物の目撃(市街地に近い地域)
●6月20日 北広島町都志見:大型ツキノワグマの目撃
●7月15日 北広島町小原:空き家敷地で養蜂箱を確認中の男性がクマに襲われ軽傷
●8月7日 三次市青河町・中国自動車道付近:体長約100cmのツキノワグマ成獣を目撃。高速道路付近で注意喚起
●6月6日 安芸高田市土師ダム:キャンプ場付近で成獣のクマ1頭(170cm)が目撃される
●4月23日・27日 福山市駅家町:成獣・子グマと思われるクマが登山客や新聞配達員、住民によって目撃
●10月27日 安佐南区沼田町阿戸:熊の痕跡が確認され、市が住民に注意を呼びかけ
これらのほかにも、住宅街や公園に近い場所で「クマのような動物」の目撃が複数報告され、地域では警察や市が広報車や看板で注意喚起を強化しています。
月別の出没傾向
広島県では、ツキノワグマの目撃件数に季節的な変動が見られます。
とくに秋季(9月~11月)は冬眠準備のために餌を求めて活発に活動する時期であり、出没件数が増加する傾向にあります。
広島県の熊の出没情報の特徴
人里への接近が増加
近年の特徴として、奥山だけでなく住宅地近くでの目撃が増えていることが挙げられます。この背景には以下の要因があります:
一度人里に下りたクマは、日頃の警戒心が薄れて人里の食物の魅力に負けてしまう傾向があります。特に柿の木はクマを強く誘引する要因となっており、2024年11月には住宅の柿の木に複数回よじ登ったとみられる新しい爪跡が確認されました。
冬眠期間外の活動が活発
ツキノワグマは通常、11月下旬から12月頃に冬眠に入り、翌年3月~4月頃まで冬眠します。しかし、2024年には冬眠期間とされる12月にも新しい爪跡や木の実が混ざったフンなど、クマの痕跡が至るところで見つかっています。近年は食料が豊富にあれば冬眠しないクマも増えており、注意が必要です。
ツキノワグマの特徴と生態

外見的特徴
ツキノワグマは黒色の体毛を持つ中型のクマで、最も特徴的なのは胸部にある三日月形やV字状の白い斑紋です。この「ツキノワ模様」が名前の由来となっています。ただし、地域によってはこの白斑を持たない個体もいます。
活動パターン
ツキノワグマは主に早朝と夕方に活動が活発になる「薄明・薄暮型」の動物です。日の出と日の入りの時間帯に採食行動が活発になります。人里に下りて活動する際は夜行性になることもあります。
食性と季節変化
ツキノワグマは植物食を中心とした雑食性です。季節によって食べるものが変化します:
- 春(3~5月):ブナの若葉や花芽、山菜、タケノコなどの植物の栄養器官
- 夏(6~8月):野生のサクラ類、キイチゴ類、アリやハチなどの昆虫
- 秋(9~11月):コナラ属果実、ミズキ属果実、ブナ、クリ、クルミなどの堅果類
秋は冬眠に備えて脂肪を蓄える必要があるため、普段より多くの餌を食べます。この時期にドングリ類が凶作の年には、柿や栗などを求めて人里に出没しやすくなります。
熊と遭遇しないための対策
山に入る前の準備
- 事前に目撃情報を確認し、危険な場所には近づかない
- 早朝や夕方など薄暗い時間帯の外出を避ける
- 単独行動を避け、複数人で行動する
- 熊鈴やラジオなど音の出るものを携行し、自分の存在を知らせる
- クマ撃退スプレーを携帯する
外出時の注意点
- 見通しの悪い藪や沢沿いは出没しやすいポイントなので、やむを得ず通る際は音を立てる
- 新しい足跡やフンを見つけたら即引き返す
- 山菜採りやキャンプ中も夢中になりすぎず、常に周囲に注意を払う
- 食べ物のにおいを密閉袋で管理し、残飯を放置しない
地域での取り組み
クマを人里に近づけないための対策として、以下が効果的です:
- 未収穫の柿や栗などの果樹を早めに収穫するか、伐採する
- 家庭ゴミを決められた時間に出す
- 放置された残飯や農作物を適切に処理する
- 電気柵やトタン巻きで果樹への侵入を防止する
- 集落周辺の茂みを伐採し、緩衝帯を設ける
熊に遭遇した場合の対処法
基本的な対処法
万が一クマと遭遇してしまった場合、落ち着いて行動することが最も重要です:
クマがこちらに気づいていない場合
クマがこちらに気づいている場合
- 背を向けずに、クマを見ながらゆっくり後退する
- 走って逃げない(本能的に追いかけてくる可能性がある)
- 両手を広げて体を大きく見せる
- 大声で騒がない(クマを興奮させる)
- 石や枝を投げない(クマを興奮させる)
- クマとの間に樹木や岩など視線を遮るものを挟みながら距離を取る
至近距離で遭遇した場合
クマが明らかに人を意識しながら接近を続け、逃げ場がない場合は、強気に対応します:
攻撃を加えられそうになった場合は、両手を首の後ろに回して地面にうつ伏せになり、首の大きな血管、腹部、顔面などを守ります。
子グマを見たら
子グマには絶対に近づかないでください。近くに必ず親グマがいて、我が子を守るために突進してくる可能性が非常に高いです。子グマを見かけたら、すぐにその場を離れましょう。
広島県の熊(クマ)対策体制
クマレンジャーの活動
広島県と山口県では、特定鳥獣保護管理計画に基づき「クマレンジャー」が活動しています。クマレンジャーの主な役割は:
2025年の人身被害発生後も、クマレンジャーによるパトロールや箱わなの設置などが実施されました。
連絡体制
連絡の際は、目撃時間、場所、頭数、大きさ、進行方向などを伝えてください。
まとめ:【2025最新】広島県の熊(クマ)生息地と目撃・出没情報
広島県では、西中国山地を中心に生息する熊(ツキノワグマ)の出没が年々増加しており、2025年も県内各地で多数の目撃情報が報告されています。
とくに秋季は冬眠準備のため活動が活発になり、人里に下りてくる可能性が高まりますので注意・警戒が必要です。
広島県ではクマレンジャーによるパトロールなど対策が進められていますが、一人ひとりの注意と協力が安全確保につながります。
熊を目撃した際は、速やかに市町村役場や警察に連絡しましょう。
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