奈良県内では2025年に入り、熊(ツキノワグマ)の目撃・出没が過去にないペースで急増しており、これまで確認されていなかった地域でも相次いで目撃されています。
30年余りで生息数が約3倍に増加した影響で、県は保護重視から人命最優先の管理方針へと大きく転換する状況となっています。
本記事では、
【2025最新版】奈良県の熊(クマ)生息地と目撃・出没情報まとめ
と題し、奈良県の熊に関する最新情報をお伝えします。
【2025最新】奈良県の熊(クマ)生息地域

従来からの生息地域
奈良県のツキノワグマは、これまで吉野川以南の山間部が主要な生息地とされてきました。
具体的には五條市、吉野町、下市町、黒滝村、天川村、野迫川村、十津川村、下北山村、上北山村、川上村、東吉野村が「保護管理重点地域」として設定されています。
生息域の急速な拡大
近年の目撃情報から、生息域が北部へ大幅に拡大していることが明らかになっています。
新たに確認された地域は以下の通りです
北部地域への拡大
この拡大により、従来の「点」での出没から「面」での出没へと状況が変化し、より広範囲での警戒が必要となっています。
奈良県の熊(クマ)最新出没状況と被害の実態
2025年の深刻な出没状況
2025年度は8月時点で既に32件の目撃情報が寄せられており、このペースは過去最多だった2024年度の145件を上回る勢いです。
とくに注目すべきは、これまでツキノワグマの生息が確認されていなかった奈良市東部、天理市、山添村、宇陀市での相次ぐ目撃です。
最新の重大事例として、2025年7月26日に宇陀市室生ダム湖畔でジョギング中の市職員が体長1.5メートルのツキノワグマを目撃・撮影する事案が発生しました。
この地域は「ツキノワグマ保護管理重点地域」に指定されていない場所での初の確認例で、生息域の拡大を示す重要な事例となっています。
人身被害の実態
2025年には既に2件の人身被害が発生しています。
7月15日に五條市大塔町阪本で、80代女性が自宅敷地内で子グマに襲われ顔面を負傷。
6月20日には、上北山村西原の登山道にて、大阪府の男性が親子3頭のクマと遭遇し左脚を負傷する事故が起きています。
【2025最新】奈良県の熊(クマ)目撃・出没情報
奈良県における2025年最新の熊(クマ)出没・目撃情報の主なものとしては以下が挙げられます。
宇陀市室生ダム湖畔道路(龍鎮渓谷付近)
2025年7月26日午前6時50分頃、市民(市職員)がジョギング中に体長約1.5メートルのツキノワグマ1頭を目撃・写真撮影しました。
クマはガードレールを越えてダム方向に逃走。この地域でクマの生息や目撃が公式に確認されたのは初めてです。
宇陀市室生ダム管理所付近・緑川交差点付近
2025年7月24日、周辺で3件の目撃情報。同一個体と考えられています。この出没により、近隣の夏祭りは中止に。警察と市が警戒パトロールを強化しています。
五條市大塔町阪本
2025年7月15日午前5時過ぎ、自宅敷地内で80代女性が子グマに襲われて負傷。病院で治療を受けましたが、クマは未だ捕獲されていません。
山添村大字中峰山(県道山添桔梗ケ丘線付近)
2025年5月27日午前8時59分頃、推定1歳程度のツキノワグマ1頭が道路上を歩いているのを車から目撃され、その後山へ姿を消しました。
奈良市東部・山添村
2025年6月以降、県道沿い、下校中の小学生が山に入る熊を目撃したなど、これまで出没例が少ないエリアでも複数の報告が相次いでいます。
これらの目撃例は、生息域の北部拡大・行動範囲の拡大、そして里近くでの人身被害リスクが現実化していることを示していると言えるでしょう。
【2025最新】奈良県の熊(クマ)地域別の出没状況
南部山間地域(従来の生息地)
五條市・十津川村・上北山村などの従来生息地では、依然として年間を通じて目撃情報が報告されています。
とくに登山道や林道での遭遇が多く、アウトドア活動者への注意喚起が継続されている状況です。
中部地域(拡大エリア)
東吉野村では2025年5月31日から6月にかけて複数回の目撃があり、宇陀市では7月に集中的な出没が確認されています。
これらの地域では従来クマの生息報告がなかったため、地域住民の警戒態勢の構築が急務となっています。
北部地域(新規確認エリア)
奈良市東部、天理市、山添村での目撃は、生息域の北限拡大を示す重要な事例です。
これらの地域では住民への情報提供と安全対策の普及が緊急課題となっています。
【なぜ?】奈良県の熊(クマ)目撃・出没情報が増えている理由・要因

生息数の劇的増加
紀伊半島のツキノワグマは、1992年の環境省調査で推定150頭とされ「絶滅のおそれ」があるとされていました。
ですが、2024年度の調査では395~560頭と30年余りで約3倍に増加していることが判明。
この近年の急激な個体数回復が、奈良県の熊(クマ)目撃情報増加の主要因となっています。
環境的要因
奈良県だけでなく、全国的に山間部での餌不足や生息環境の変化が起きていることも出没増加の要因です。
2024年度は木の実が不足したことが、クマが人里に降りてくる要因の一つとされています。
また、中山間地域の過疎化により人が山に入る機会が減少し、クマの警戒心が低下していることも指摘されています。
繁殖期・分散期の影響
6~7月の繁殖期には、オスのクマの行動範囲が広がり、これまで出没していなかった地域への分散が起こりやすくなります。
この時期の目撃情報増加は、このような生態的要因も関係しています。
奈良県の熊(クマ)対策について
保護から管理への方針転換
急増する目撃情報と人身被害を受け、奈良県は2025年6月に従来の「保護重視」から「人命最優先の管理」へと方針を大転換することを発表しました。
新たな計画では以下のゾーニング管理を導入予定です
- 集落ゾーン:原則殺処分
- 集落周辺ゾーン:1回目は学習放獣、2回目は原則殺処分
- 森林ゾーン:原則殺処分は行わない
この計画は2025年10月から施行予定で、年間最大10頭の捕獲を上限としています。
最新技術による追跡システム
県は2025年度から、捕獲したクマにGPS付き首輪を装着する事業を開始しました。
このシステムにより、クマが集落に接近した際に関係者にメール通知する機能も構築予定で、被害防止の新たな取り組みとして注目されています。
熊(クマ)出没時の安全対策と注意点
基本的な予防策
音で存在を知らせる
危険な時間帯の回避
出没情報への対応
遭遇時の対処法
距離がある場合
近距離での遭遇
襲われた場合
誘引物の管理
農作物・果樹の管理
ゴミ・餌の適切な処理
まとめ:奈良県の熊(クマ)生息地と目撃・出没情報 2025最新版
奈良県の熊(ツキノワグマ)出没状況は2025年に入り、過去に例を見ない局面を迎えています。
30年間で約3倍に増加した個体数と生息域の北部への拡大により、従来の保護重視の方針から人命最優先の管理方針への転換が不可避となりました。
奈良県民にお住まいの皆様は、最新のクマ目撃情報に常に注意を払い、山間部への立ち入り時は十分な安全対策を講じることが大事になるでしょう。
県の新たな被害防止対策が期待されますが、何より重要なのは一人ひとりの安全意識の向上です。
ツキノワグマとどのように共存していくのかを含め、人命と安全を最優先とした対策を継続していくことが求められています。
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