2026年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で再び世界の注目を集める台湾代表の左腕エース・林昱珉(リン・イクビン/リン・ユーミン)投手。
「あのタトゥー(和彫り)は本物?」
「コンプレッションウェアじゃないの?」
と、気になる方も多いはずです。
この記事では、林昱珉投手のタトゥーのデザインや部位の詳細、なぜタトゥーを入れたのかという理由、施術を手がけた刺青師の情報をお伝えします。
さらに日本・台湾・アメリカでの反応の違いまで、最新情報と信頼できる情報ソースをもとに詳しく見ていきましょう。
林昱珉(リン・ユーミン)投手のプロフィール
まず、林昱珉投手の基本情報を押さえておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 林昱珉(リン・ユーミン) ※日本メディアでは「リン・イクビン」表記も |
| 生年月日 | 2003年7月12日(22歳) |
| 出身 | 台湾・台東県 |
| 民族 | 阿美族(アミ族)※台湾原住民族 |
| 投打 | 左投左打 |
| ポジション | 投手 |
| 所属 | MLBアリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下(3A) |
| 球速 | 常時89〜92mph(最速95mph/約153km/h) |
| 球種 | 速球、カーブ、チェンジアップ、スライダー |
| WBC2026背番号 | 45 |
(参照元:Wikipedia 林昱珉)
林昱珉は2021年12月にアマチュア・フリーエージェントとしてダイヤモンドバックスと契約金52万5000ドル(約6000万円)で契約し、プロ入りしました。
2024年にはMLB傘下3Aまで昇格し、同年のプレミア12では台湾代表の王牌(エース)として決勝・日本戦に先発。
4回を1安打無失分に封じ、台湾の歴史的な初優勝に大きく貢献した若きスター投手です。
(参照元:フォーカス台湾 2022年2月)
母親の姓「林」を名乗っており、父親は陳琦柏さん。兄の陳暐皓さんも台湾プロ野球・台鋼雄鷹に所属するプロ野球選手という野球一家です。
(参照元:新聞放鞭炮 インタビュー記事)
林昱珉のタトゥーがすごい!デザインと部位を徹底解説
林昱珉投手のタトゥーは「和彫り(日本の伝統的な刺青スタイル)」を基調とした本格的なもので、複数の部位にわたって施されています。
ここでは確認できている主なタトゥーをまとめます。
右腕:龍(ドラゴン)+赤い閃電
林昱珉の右腕には、ダイナミックな「龍」の図柄が彫られています。
これは2022年に台湾の刺青師・彫育(ホリイク)氏が施術したもので、彫育氏の店「彫富刺青」の招牌(看板)図案である龍をベースに、赤い閃電(稲妻)のモチーフが加えられています。
彫育氏によると、林昱珉は来店時に「龍を一匹入れたい」とだけリクエスト。赤い閃電は、台湾の人気俳優・王陽明のタトゥーに影響を受けて「融合させたい」と希望したとのことです。
(参照元:鏡週刊 Mirror Media 2024年11月24日)
(参照元:民視新聞 刺青師彫育インタビュー)
左腕:七分袖包手(和彫り)
左腕にはいわゆる「七分袖」と呼ばれるスタイルの和彫りが施されています。
こちらは彫育氏の店に訪れた2022年時点ですでに完成していたもので、「滿嘴紅」と呼ばれるスタイルも組み合わされています。
赤や緑など色鮮やかなカラーが入っているのが特徴で、プレミア12の中継を見た日本のファンからは「メジャーの選手でも黒いタトゥーが多いのに、ここまでカラフルなのは珍しい」と驚きの声が上がりました。
(参照元:FULL COUNT 2024年11月25日)
左脚:浮世絵「浪切張順」
2024年11月、プレミア12優勝後の帰国直後に、左脚に浮世絵スタイルの「浪切張順(なみきりちょうじゅん)」を新たに彫り始めています。
これは中国の古典小説『水滸伝』に登場する人物をモチーフにしたもので、6時間に及ぶ施術が行われました。
刺青師・彫育氏がInstagramのストーリーズで施術の様子を公開しています。
なお、この左脚のタトゥーは2024年11月時点で線画と着色の途中段階とされ、完成までにはさらに施術が必要な状態でした。
(参照元:太報 LINE TODAY 2024年11月27日)
(参照元:民視體育網 独占インタビュー)
名前のタトゥー(最初の一作)
2025年1月に公開されたGQ Taiwanのインタビュー動画「刺青旅行」では、林昱珉が自身のタトゥーストーリーを語っています。
身体に最初に入れたのは「名前」のタトゥーだったと明かしており、そこから徐々にタトゥーが増えていったようです。
(参照元:GQ Taiwan YouTube 2025年1月23日)
リン・イクビンはなぜタトゥーを入れているのか?その理由を調査
林昱珉投手がタトゥーを入れている理由について、複数のインタビューや報道から判明している情報をまとめます。
理由①:父親の影響
GQ Taiwanのインタビュー動画のタイトルには「受父親影響開始刺青?(父親の影響で刺青を始めた?)」と記載されており、林昱珉の刺青のきっかけに父親の存在があったことがうかがえます。
高校時代にすでに最初のタトゥーを入れており、父親の陳琦柏さんは「ある日突然、息子の身体に刺青があることに気づいた。事前に報告はなかった」と語っています。
しかし、怒ることはなく「刺すなら綺麗にしろよ」と冗談交じりに返したエピソードが台湾メディアで話題になりました。
(参照元:民視新聞 2024年11月28日)
(参照元:新聞放鞭炮 インタビュー)
理由②:自分のスタイル・自己表現
刺青師・彫育氏は「昱珉は本当に気ままな人で、刺したいものを刺す」と証言しています。
特定の深い意味やメッセージというよりも、自分が「かっこいい」と思ったデザインをストレートに取り入れるスタイルのようです。
台湾の俳優・王陽明の腕のタトゥーに憧れたことも公言しており、王陽明の閃電(稲妻)のデザイン要素を自分の龍のタトゥーに融合させるなど、自分なりの美意識を大切にしていることがわかります。
(参照元:鏡週刊 Mirror Media 2024年11月24日)
理由③:アメリカでの文化的影響
林昱珉は2022年から渡米してMLB傘下でプレーしています。
アメリカではタトゥーは一般的な自己表現の手段であり、18〜29歳の約38%が何らかのタトゥーを入れているとされるほど日常的な文化です。
GQ Taiwanのインタビューでは「アメリカでは(タトゥーを)よく褒められる」と語っており、タトゥーに対してポジティブなアメリカの環境も、タトゥーを増やしていく後押しになったと考えられます。
(参照元:GQ Taiwan YouTube 2025年1月23日)
理由④:12強優勝の記念
GQ Taiwanのインタビュー動画の説明文には「想把12強冠軍刺在身上(12強の優勝を身体に刺したい)」との記述があります。
2024年プレミア12での台湾初の世界一という歴史的偉業を、タトゥーとして身体に刻みたいという思いがあるようです。
(参照元:GQ Taiwan YouTube 2025年1月23日)
刺青師・彫育(ホリイク)とは?名店「彫富刺青」の背景
林昱珉のタトゥーのうち、特に右腕の龍と左脚の浮世絵を手がけたのが刺青師・彫育(ホリイク)氏です。
彫育氏は2024年時点で33歳。父親の「富哥」が台湾刺青界の元老(重鎮)として知られる名店「彫富刺青」の跡を継ぎ、高校時代から紋身(タトゥー)の道に入りました。
10年以上のキャリアを持つベテラン刺青師です。
店は新北市新莊に構えており、台湾の人気俳優・王陽明や、ヒップホップグループ「頑童MJ116」のメンバー・小春など、数多くの著名人が顧客に名を連ねています。
彫育氏は「自分の作品が林昱珉とともに世界の舞台に立ったことは、言葉にできないほど嬉しい。日式(和彫り)の伝統刺青に対する固定観念を変えたい」と語っています。
(参照元:民視體育網 独占インタビュー)
(参照元:鏡週刊 Mirror Media 2024年11月24日)
プレミア12で日本のSNSがざわついた!各国のタトゥーへの反応
日本の反応:「緊身衣(ウェア)かと思った」
2024年11月24日のプレミア12決勝で、林昱珉が東京ドームのマウンドに立つと、日本のX(旧Twitter)は騒然としました。
「台湾投手」がトレンド入りし、以下のような反応が相次ぎました。
- 「派手なアンダーシャツかと思ったらタトゥーだった」
- 「入れ墨イカついな」
- 「こんなに華麗なタトゥーのアジア人選手は珍しい」
- 「タトゥーに目がいってすごい投球してるのに情報が入ってこない」
- 「遠山の金さんみたい」
日本では歴史的にタトゥー(入れ墨)がヤクザ(暴力団)と結びつけられてきた背景があります。
多くの温泉やプール、スポーツジムでは入れ墨のある人の利用が禁止。日本プロ野球(NPB)でも読売ジャイアンツなど一部球団は長年にわたり選手のタトゥーや染髪を禁止してきました。
こうした文化的背景から、ゴールデンタイムの地上波放送で両腕びっしりの和彫りタトゥーが映し出されたことは、日本の視聴者にとって大きなインパクトがあったのです。
(参照元:スポニチ 2024年11月24日)
(参照元:TVBS新聞 2024年11月24日)
(参照元:FULL COUNT 2024年11月25日)
台湾の反応:「8+9」論争と反論
台湾国内では林昱珉のタトゥーとビンロウ(檳榔)を噛む習慣から、一部のネットユーザーが「8+9(台湾のスラングで不良・チンピラの意味)」と揶揄する声も上がりました。
しかし、林昱珉の母校・穀保家商の元総教練(監督)である蔡明堂氏は
「小学校から高校まで野球漬け、その後すぐに渡米した子が不良になる時間があるわけがない。選手の努力を否定しないでほしい」
と強く反論しています。
また、母親も「幼い頃から元気いっぱいな子だが、ネットで言われるような不良では絶対にない。タトゥーも尊重している。常に息子を信じている」とコメントしました。
(参照元:LINE TODAY 2024年11月28日)
(参照元:Record China 2024年11月26日)
アメリカの反応:「クールだ!」
一方、アメリカでは林昱珉のタトゥーはむしろ好意的に受け止められています。
MLBでは多くの選手がタトゥーを入れており、ダイヤモンドバックスの公式アカウントも林昱珉のタトゥーに注目した投稿をしています。
林昱珉本人もGQのインタビューで「アメリカではタトゥーを褒められることが多い」と語っており、文化の違いを実感していたようです。
(参照元:GQ Taiwan YouTube 2025年1月23日)
(参照元:Dbacks公式X(旧Twitter)投稿)
台湾原住民族「アミ族」と林昱珉のルーツ
林昱珉は台湾の原住民族「阿美族(アミ族)」の血統を持っています。
アミ族は台湾政府が認定する16の原住民族の中で最も人口が多く、約22万7,000人を擁します。主に台湾東部の花蓮県や台東県に居住しています。
2024年プレミア12で台湾が優勝した際、代表選手28名のうち実に13名が原住民族出身であり、そのうち9名がアミ族でした。
身体能力に優れたアミ族は台湾野球界で大きな存在感を放っており、林昱珉もその系譜に連なる選手です。
なお、アミ族は伝統的に母系社会であり、林昱珉が母親の姓「林」を名乗っていることも、このルーツと関連があると考えられます。
(参照元:meily台湾 アミ族特集)
(参照元:維基百科 林昱珉)
2026年WBCでの最新情報
2026年3月開催のWBC(第6回ワールド・ベースボール・クラシック)にも、林昱珉は台湾代表として選出されています(背番号45)。
2026年の春季キャンプでは体重を約5kg増量し、肌肉量(筋肉量)が向上したことで球速もアップしたと本人が明かしています。
変化球の切れも十分で、課題はコントロールの微調整とのこと。先発ローテーションの中心を担うことが確実視されており、対日本戦を含む重要な試合での登板が期待されています。
2026年WBCでも、あの迫力あるタトゥーとともにマウンドに立つ姿が見られるでしょう。
日本のファンにとっても再び大きな話題となることは間違いありません。
まとめ:台湾・リン・ユーミン投手のタトゥー(入れ墨)がすごい!
林昱珉(リン・ユーミン)投手の両腕・左脚に及ぶ迫力のタトゥーは、和彫りの龍や浮世絵をモチーフとした本格的な日式伝統刺青です。
タトゥーを入れた理由は、父親の影響や自分のスタイルとしての自己表現、アメリカでのポジティブな文化体験、そして大会優勝の記念など、複数の要素が重なっています。
2026年WBCでも台湾代表のエースとしてマウンドに立つ林昱珉。圧巻の投球とともに、その芸術的なタトゥーにもぜひ注目してみてください。
