国勢調査を拒否や無視をするとどうなる?罰則・罰金はあるのか解説

国勢調査を拒否や無視をするとどうなる?罰則・罰金はあるのか解説

5年に1度実施される国勢調査について、「拒否したらどうなるの?」「無視しても大丈夫?」「罰金が科されるって本当?」という疑問をお持ちではありませんか。

国勢調査は統計法によって回答義務が定められており、拒否や虚偽報告には法的な罰則規定が存在します。

しかし、実際の運用状況や対応については多くの方が正しく理解していないのが現状です。

本記事では、

国勢調査を拒否や無視をするとどうなる?罰則・罰金はあるのか解説

と題し、国勢調査を拒否したり無視した場合の具体的な対応と罰則の実態について、最新情報をもとに詳しく解説します。

目次

国勢調査は法的に回答義務がある「基幹統計調査」

国勢調査は統計法に基づく「基幹統計調査」として位置づけられ、すべての調査対象者に報告義務が課せられています。

この義務は、正確な統計データを確保し、国や地方自治体の政策立案に必要な基礎資料を得るために設けられた重要な制度です。

統計法第13条では「調査の対象である個人又は法人その他の団体に対し報告を求めることができる」と規定し、調査対象者は「これを拒み、又は虚偽の報告をしてはならない」と明記されています。

つまり、国勢調査への回答は国民の義務として法的に定められているのです。

拒否した場合の罰則規定は「50万円以下の罰金」

統計法第61条第1号において、基幹統計調査の「報告を拒み、又は虚偽の報告をした者」に対して「50万円以下の罰金に処する」という罰則が規定されています。

この罰則は、国勢調査の拒否、無視、虚偽記入のいずれにも適用される可能性があります。

しかし、重要なのは実際の適用実態です。

過去の国勢調査において、この罰則が実際に科された事例は「非常にまれ」であり、多くの専門家が「適用された事例はない」と指摘しています。

総務省の資料でも「国勢調査で今まで、罰則を適用した事例はない」と明記されています。

拒否した場合の実際の対応フロー

国勢調査を拒否した場合、以下のような段階的な対応が取られます

1. 調査員による再訪問・督促
調査票の提出がない世帯に対しては、調査員が再度訪問し、「ご協力お願いします」と依頼を行います。この際の対応は強制的ではなく、あくまで「依頼ベース」で行われるのが実態です。

2. 督促通知の送付
回答が得られない場合、役所から督促通知が届くことがあります。ただし、これは「罰金を課します」という内容ではなく、「回答をお願いする正式な通知」として送付されます。

3. 聞き取り調査の実施
それでも回答が得られない場合、調査員が近隣の住民やマンションの管理人等に聞き取り調査を行い、必要最低限の調査項目を補完します。これは、国勢調査が「全数調査」であるため、何らかの方法でデータを埋める必要があるためです。

4. 住民票情報による補完
聞き取り調査でも情報が得られない場合は、住民票の情報などを用いて調査項目の不明部分を転記する場合があります。

2020年国勢調査での回答拒否率は約18.7%

総務省の発表によると、2020年国勢調査の回答率は81.3%(インターネット回答39.5%、郵送回答41.8%)でした。

これは逆算すると、約18.7%の世帯が回答を拒否または無視していたことを意味します。

この拒否率の高さは、プライバシーや防犯意識の高まり、単身世帯の増加などが要因とされています。

しかし、これだけ多くの拒否者がいるにもかかわらず、実際に罰則が適用された事例は報告されていません。

国勢調査におけるプライバシー保護と秘密保持体制

多くの人が国勢調査に対する不安は、プライバシー漏洩への懸念から生じるものでしょう。

この点について、統計法では厳格な秘密保護体制が確立されています。

調査に従事するすべての者(調査員、地方自治体職員など)には統計法により守秘義務が課せられ、違反した場合には「2年以下の懲役または100万円以下の罰金」という厳しい罰則が適用されるのです。

さらに、調査で得られた情報は統計作成以外の目的(税金の徴収、警察の捜査、選挙人名簿の作成など)に使用されることは絶対にないとされています。

国勢調査:インターネット回答による利便性向上

2025年の国勢調査では、スマートフォンやパソコンから24時間いつでも回答できるインターネット回答が推奨されています。

前回の2020年調査では、インターネット回答をした人の98%が「次回もインターネットで回答したい」と回答しており、利便性の高い回答方法として定着してきているようです。

インターネット回答では、通信はすべて暗号化(SSL/TLS方式)され、不正アクセス防止対策も24時間実施。

また、QRコードを読み取ることで自動的にログインでき、記入ミスや漏れを防ぐ機能も充実しています。

国勢調査は外国人も調査対象に含まれる

国勢調査は「日本に住むすべての人」を対象としており、国籍に関係なく、3か月以上住んでいるか住む予定の外国人も調査対象です。

2025年の調査では、「やさしい日本語」による説明資料も用意され、外国人住民への配慮も強化されています。

国勢調査が持つ社会への影響と協力の重要性

国勢調査の結果は、地方交付税の算定、選挙区の区割り決定、防災計画の策定など、私たちの生活に直結する重要な政策の基礎資料として活用されています。

回答率の低下は、統計の精度を下げ、適切な行政サービスの提供に支障をきたす可能性があります。

特に災害対策においては、昼夜の人口動態を正確に把握することが重要であり、住民票では捉えきれない単身赴任者や学生などの実態把握には国勢調査のデータが不可欠です。

まとめ:国勢調査を拒否や無視をするとどうなる?

国勢調査を拒否した場合、統計法により最大50万円以下の罰金が科される可能性がありますが、実際に罰則が適用された事例は報告されていません。

しかし、拒否すると調査員の再訪問や聞き取り調査が実施されるため、むしろインターネットで簡単に回答する方が負担は少ないといえます。

個人情報は統計法により厳重に保護され、調査従事者には重い守秘義務が課せられています。

国勢調査の結果は私たちの生活に直結する重要な政策の基礎となるため、社会全体のためにも積極的な協力が求められている現状です。

2025年の調査では、24時間いつでも回答できるインターネット回答が推奨されており、プライバシーに配慮した安全な回答環境が整備されています。

「国勢調査」関連記事

【いつ?】国勢調査2025年のスケジュール・時期・期間いつからいつまでを解説

国勢調査がめんどくさい!何分くらいで書けるか所要時間を解説

【国勢調査】なぜ訪問で対面の手渡し?時代遅れ・時代錯誤の声が多い現状について

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次